Station 2006 Vol.1 Sendai / 駅2006 Vol.1仙台

rest space / 2006

JR仙台駅に置かれた仮設の待合・休憩スペース。
人の流れを呼び込むように「くの字」に曲がったチューブから、様々な形の窓を張り出すことで、それぞれの居場所をつくり出す。張り出した窓は、内側からは景色を切り取ると同時に、外側からはベンチやテーブル等になる。このように、駅の待人が内外両方から使えることを意識した。
チューブ空間の両脇には2つの待合空間がある。ひとつは遠くの景色を感じる場所で、階段状のベンチに腰掛けると高い位置から遠くを行き交う人の流れが覗ける。もうひとつは近くの景色を感じる場所で、ベンチに腰掛けると目の前を行き交う人の足元だけが切り取られた景色が見える。
また、チューブが折れ曲がる箇所には、彫刻家・林武史氏のカタカタと揺れる踏石が置かれている。踏石からにじり口状の窓を潜ると小さな空間があり、トップライトと低いスリットの開口から差し込む光と共に、外側の気配を感じられる。
こうして駅の改札という日常の喧噪から少しだけ距離をおくことで、新しい風景を感じ取る待合空間をつくった。

Principal use : rest space
Building site : Sendai / JR Sendai station
Total floor area : 11.5㎡
Produce : Tokyo station gallery
Production : Nobuyoshi Miwa
Completion : 2006